原発・放射能情報
ブルーウォーターワールド

2011年3月11日の東電福島第一原発の事故後、「放射能汚染の状況と対策」や「原発と放射能に関する最新情報」をお伝えすることを目的に本サイトは開設されました。 編集人Twitterロゴ
サイト支援のお願い
サイト一覧 最新ニュース 放射線測定器(ガイガーカウンタ) 関連書籍 防災グッズ  N95マスク 地震モニタ
3月 212014
 

ほとんど報道されないが目を背けてはいけない現実arrow深刻!東電福島第一原発からは、今も毎日2億4000万ベクレルが大気中に、200億ベクレルが海に放出されている』(2013年10月7日、国会で東電社長が答弁して安倍首相が世界に言い放った「放射能は完全にブロック」のが露呈。)

爆発もしなかった2号機からの放射性物質大量放出の原因は、皮肉にも冷却装置のRCIC(非常用復水器)からの放射能漏れで建屋に近づけずベント作業が阻まれた結果、格納容器が「破壊」されたことだった。

メルトダウン File.4『放射能”大量放出”の真相』

NHKスペシャル映像より

 福島第一原発事故で、福島の深刻な放射能汚染を決定づけ、関東にも放射能ホットスポットをもたらすほどの最も多くの放射性物質を放出したのは、1号機や3号機と異なり爆発もせず、震災直後に全電源喪失に見舞われても無電源でも動作する非常用復水器が働き3日間は原子炉の冷却ができていた2号機だ。
 3月14日から15日にかけてのこの大量放出の原因はこれまで解明できなかった「最大の謎」だったが、再現ドラマを織り込んだ「メルトダウン」という番組シリーズで事故原因を追いかけてきたNHKが、新たな事実と検証により一つの答を出してきた。
 事故の検証が十分でないのに、多くの課題を置き去りにしたまま、この映像を見てもそれでも安倍政権と原子力ムラは原発を続けるつもりなのか?(文責:編集人

NHKスペシャル(03/16/2014)
メルトダウン File.4『放射能”大量放出”の真相』
右下拡大マークのクリックで全画面に

「各号機の爆発やメルトダウン」と「放射性物質の大量放出」の相関図

↑拡大:「各号機の爆発やメルトダウン」と「放射性物質の大量放出」の相関図

 【参考時系列】
 3/12/15:36   1号機爆発
 3/14/11:01   3号機爆発
 3/15/06:00頃  4号機爆発
 3/15/06:10頃  2号機破損による放射性物質大量拡散

《番組内容要旨》

2号機ではベントが何故できなかったのか?
※ベント:格納容器の圧力を下げるため内部の蒸気を抜く作業

(8分10秒頃~)
3月14日にRCIC(非常用復水器と呼ばれる無電源でも動作する冷却装置)が停止、午後1時25分には原子炉水位の低下が始まりメルトダウンが近づく危機に、格納容器を守るため非常用電源によるベントを試みるも動作しなかった。
(16分10秒頃~)
予備ベント弁のチェックに向かうも一瞬で数十ミリシーベルトの高線量のため近づけず、原子炉建屋内は高濃度放射性蒸気に包まれておりベントを断念。
(18分頃~)
格納容器は耐圧限度内であるのにもかかわらず、何故、放射性物質が漏れ、建屋内が高線量になったのか?
RCICの軸から放射性物質が漏れた?

↑拡大:RCICの軸から放射性物質が漏れた?

検証実験によりその原因は、RCICの軸から(放射性蒸気を吸い出す装置は無電力で停止していたために)放射性物質が漏れた可能性が大きいと推測される。
皮肉にも、2号機からの放射性物質大量放出の原因は原子炉を冷却するために動いていたRCICが落とし穴となってベントができなくなり、格納容器から直接漏れ出したことだったのだ。

格納容器の「破壊」

3月15日午前10時、最後の砦「格納容器」が破られ白い蒸気が2号機建屋から出ている様子

↑拡大:3月15日午前10時、最後の砦「格納容器」が破られ白い蒸気が2号機建屋から出ている様子

(24分頃~)
3月15日午前0時41分、格納容器内の線量は毎時30シーベルトに達した。
3月15日午前8時45分、2号機建屋から吹き上がる白い湯気が確認されたため、作業員は撤退。正門付近の線量は敷地内で最大の11930マイクロシーベルトが計測された。また、東京・渋谷でも通常の2倍の放射線量を記録した。
格納容器が「破壊」され、大量の放射性物質が放出された瞬間でもある。
2号機が突きつけた重い現実、それは、格納容器に放射性物質を封じ込めることがいかに困難かということだ。

格納容器の意外な「弱点」

(28分頃~)
格納容器周辺の配管から漏れだす汚染水がロボット撮影で確認されているが、これは、高温のデブリ(溶け落ちた核燃料)が格納容器の想定外の壁を破った可能性を示している。

「ベント」の思わぬ落とし穴

原発近くで事故から3年経って見つかった事故直後の放射線量データ

↑拡大:原発近くで事故から3年経って見つかった事故直後の放射線量データ

(35分頃~)
爆発を起こした1号機に関しても、原発近くで事故から3年経って見つかった事故直後の放射線量データから新たな事実(放射性物質の漏えいルート)が浮かび上がっており、今の原発対策に警鐘を鳴らしている。
爆発前のベントの際にも高濃度の放射性物質が大量に放出されていたのだ。
サブチャン(圧力抑制室)で、放射性物質を0.1%に減らすはずなのだが・・・

↑拡大:サブチャン(圧力抑制室)で、放射性物質を0.1%に減らすはずなのだが・・・

ベントで蒸気を抜く際に格納容器の下にあるサブチャン(圧力抑制室)の水をフィルターにすることにより、放射性物質を千分の一に減らすと言われている。
サブチャン内で温度成層化が発生、半分しかフィルタリングできなかった?

↑拡大:サブチャン内で温度成層化が発生、半分しかフィルタリングできなかった?

しかし、ベント前に別ルートで送られていた蒸気によりサブチャン内で温度成層化が発生していたことが考えられ、放射性物質が水に取り込まれず半分しかフィルタリングできなかったのではないかと見られている。

 今回の検証で明らかになったのは、ベントができなかった2号機では格納容器が壊れ放射性物質が大量放出されたのに対し、ベントができた1号機でもベントを行う度に放射性物質の大量放出を招いていたことだ。つまり、ベントをしてもしなくても放射性物質が拡散されたという結果は同じだったということになる。
 前者のケースではベント弁非常用復水器に、そして後者のケースではサブチャン(圧力抑制室)に機能上、重大な問題があったことが指摘された訳で、福島第一原発が「欠陥原発」だったということになるのではないのか。もはや、事故原因を想定外の津波や地震だけのせいにする東電や原子力ムラの言い訳がまかり通るはずもない。
(文責:編集人
【番組解説】
NHKスペシャル映像

NHKスペシャル映像より

 「メルトダウンFile.2連鎖の真相(2012年7月放送)」で文化庁芸術祭大賞、「メルトダウンFile.3原子炉“冷却”の死角(2013年3月)」で放送文化基金本賞を受賞したシリーズの第4弾。
 今回は、“最大の謎”大量放出の原因に迫る。
 福島第一原発の事故でまき散らされた放射性物質は、チェルノブイリに次ぐ量に上り、それが原因で未だに13万人近くが避難を余儀なくされている。しかし、事故から3年たった今も、大量の放射性物質が、なぜ、どのようにして放出されたのか、明らかになっていない。
 関係者への膨大な取材と、専門家による独自の分析で浮かび上がってきたのは、思いもよらない放射性物質の漏えいルート。日本の原発が誇ってきた「多重防護」の弱点だ。さらに、事故後も、大量放出を防ぐための“最終手段”と位置づけられている「ベント」の思わぬ落とし穴も明らかになってきた。 専門家は「これは福島第一原発だけでなく、他の同型の原発も抱える弱点ではないか」と指摘する。
 核燃料がメルトダウンした後、なぜ、どのようにして放射性物質の“封じ込め”に失敗したのか。
科学的な検証とシミュレーション、関係者の証言からその真相に迫る。
NHK番組解説ページより引用。)

arrow関連ページ
※福島第一原発事故後、綿密な調査をもとに秀逸な報道を行っているNHKスペシャルテレビ朝日報道ステーションの番組から本記事に深く関連のあるものを(新しいものから)放送日順に抜粋。

必見!!泉田知事は変人か?』(07/31/2013)
県内に東電の柏崎刈羽原発をもつ新潟県知事が、原発の新規制基準への疑問を語る。

必見!!福島2号機に関するNHK報道に矛盾が・・?』(07/26/2012)
NHKスペシャルではSR弁が作動せず原子炉が減圧できなかったと伝え、ニュースではSR弁で減圧する度に外部に大量の放射性物質が放出されたと報道するNHK。ニュースvsスペシャル!?でも、どっちがホント?

必見!!メルトダウン-連鎖の真相』(07/22/2012)
あの日「メルトダウン」していく事故の現場でいったい何が起きていたのか? NHKスペシャルが、1号機が爆発した3月12日から2号機がメルトダウンをおこした3月15日までの3日間を徹底検証。

必見!!原発事故の「津波原因説」を覆すこれだけの証拠』(07/11/2012)
事故は津波前の地震から起きていた?テレビ朝日「報道ステーション」の調査報道。

必見!!メルトダウン 5日間の真実』(01/05/2012)
2011年12月28日放送のテレビ朝日「報道ステーションスペシャル」。原発事故直後の5日間の「そのとき本当に起きていたこと」を検証し、隠されていた真実に迫る≪テレビ朝日渾身の必見映像≫。

(原発・放射能情報-新着バックナンバー)
今月の新着 2014年8月の新着 2014年7月の新着 2014年6月の新着 2014年5月の新着 2014年4月の新着 2014年3月の新着 2014年2月の新着 2014年1月の新着 2013年12月の新着 2013年11月の新着 2013年10月の新着 2013年9月の新着 2013年8月の新着 2013年7月の新着 2013年6月の新着 2013年5月の新着 2013年3-4月の新着 2013年2月の新着 2013年1月の新着 2012年12月の新着 2012年11月の新着 2012年10月の新着 2012年9月の新着 2012年8月の新着 2012年7月の新着 2012年6月の新着 2012年5月の新着 2012年4月の新着 2012年3月の新着 2012年2月の新着 2012年1月の新着 2011年

サイト支援のお願い当サイトの維持のため寄付や広告出稿によるご支援をお願い申し上げます。

arrow【注目記事】この記事を読んでいる人はコチラの記事も読んでいます。

  • 「大飯原発差し止め」判決の意味するもの「大飯原発差し止め」判決の意味するもの 『主文:被告(関西電力)は、大飯発電所3号機及び4号機の原子炉を運転してはならない。』  脱原発に舵を切ったドイツのように原発を経済面や技術面ではなく、倫理的観点から捉えていく […]
  • 福島の子どもの甲状腺がん-発症率100倍以上に!福島の子どもの甲状腺がん-発症率100倍以上に! 子どもは100万人に1人の罹患率と言われている甲状腺がんだが、福島では、10万人に18人が罹患している可能性が!?(本記事下の「続報」では、その後の情報を追跡し掲載しています。) […]
  • 本当に川内原発を稼働させてもいいのですか?本当に川内原発を稼働させてもいいのですか? 無責任極まる人たちがこの国を牛耳っている。内閣法制局が、集団的自衛権の行使を容認した閣議決定について審査を求められ、「意見はない」と回答し憲法の番人を放棄した件と、原子力規制委員 […]
  • 防ぐことができたはずの汚染水漏れ防ぐことができたはずの汚染水漏れ 小出裕章氏(京大)は、「汚染水問題は、今に始まったわけじゃない。こうなることがわかっていたのに2年間、対策を何も講じないまま放置し続けてきた無能な政府と東電の責任は大きい」と怒り […]
  • 汚染水ダダ漏れは1000億円をケチった東電の犯罪汚染水ダダ漏れは1000億円をケチった東電の犯罪 日々深刻化する福島第一原発の汚染水問題。なぜこれほどの事態になったのか?  実は、2年前、民主党政権下で幻に終わった遮水壁計画があったことを当時の毎日新聞が報道していた。 […]
  • NHKアーカイブス『シリーズ原子力』NHKアーカイブス『シリーズ原子力』 NHKの過去のアーカイブスから原子力番組をシリーズにし、平成23年11月に放送(平成24年3月に再放送)されたもの。過去の番組をフクシマ後の視点で見つめることで、改めて“エネルギ […]

現在コメント投稿は停止しております。