原発・放射能情報
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6月 022014
 

ほとんど報道されないが目を背けてはいけない現実arrow深刻!東電福島第一原発からは、今も毎日2億4000万ベクレルが大気中に、200億ベクレルが海に放出されている』(2013年10月7日、国会で東電社長が答弁して安倍首相が世界に言い放った「放射能は完全にブロック」のが露呈。)

『主文:被告(関西電力)は、大飯発電所3号機及び4号機の原子炉を運転してはならない。』
 脱原発に舵を切ったドイツのように原発を経済面や技術面ではなく、倫理的観点から捉えていく必要性を示してくれた司法の正義と良心

NHK番組映像

NHK番組映像より

 福井県の住民らが大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の運転差し止めを求めた訴訟で、福井地裁は5月21日、住民の訴えを認める判決を出した。(関西電力は裁判を欠席した上、翌22日に名古屋高裁金沢支部に控訴。)

動画ニュース(テレビ朝日)

動画ニュース(テレビ朝日)

 脱原発を願う圧倒的世論の声を尻目に、まるで福島の原発事故などなかったかのように原発の再稼働や輸出に邁進する政府。彼らに対し、ずっと歯がゆい思いをしてきた多くの国民に、あたかも勧善懲悪ドラマのラストシーンでも見ているかのような胸のすく思いを抱かせる理性と倫理観に満ち溢れた劇的な判決文だった。

判決文の一部

↑拡大:判決文の一部(画像:@tosa_suigei さんより)
判決要旨全文はこちら

 樋口裁判長は、判決文の前段で「福島原発事故」に触れた後、「原発の安全性」について「地震の揺れの想定が楽観的で、原子炉を冷却する機能などに欠陥がある」、「原発には極めて高度な安全性や信頼性が求められているのに、確たる証拠のない楽観的な見通しの下に成り立っている」等の一連の判決理由を述べている。
 だが、本判決の最も秀逸で画期的なところは、右図に掲げたように「電力会社側は原発の運転が電力供給の安定性やコストの低減につながると主張するが、多くの人の生存そのものに関わる権利と電気代の問題を並べて判断することは法的に許されない」、「豊かな国土と国民が根を下ろして生活していることを取り戻せなくなることが国の財産の喪失だ」と指摘し、「本件原発の運転によって直接的に人格権が侵害される具体的な危険があると認められる」と結論付けた点である。より高い倫理観や道徳心が求められる裁判官ならではの、しかし原発訴訟では耳慣れない「人格権」に踏み込み言及したことは、極めて注目に値する。

原発から半径250km圏

↑拡大:福井地裁が判決で「住民の人格権が侵害される」と認定した「原発から半径250km圏」を全国の原発に適用した場合(画像:「赤旗」23日付3面所載、@akahataseiji さんより)

 脱原発に舵を切ったドイツのように「原発を経済面や技術面ではなく、倫理的観点から捉えていく必要性」を示してくれた司法の正義と良心を感じざるを得ない。同じ視点が本件の上級審や他の原発提訴案件にも引き継がれることを望みたい。

 原発を続けるか廃止するかは「人間の生き方」の問題だからと、あえて原子力専門家を排除し原発を倫理観で捉え直し脱原発を決めたドイツ。それに比べ、福島原発事故の責任も取っていない原子力ムラを中心に再稼働に進む愚かな日本。原発ゼロを決断したドイツでの議論の中心は『社会的倫理』だったが、長年に渡り原子力ムラに取り込まれ、原発をエネルギー問題と経済問題からの視点からしか見ない我が国の権力中枢にこそ、この判決の持つ重い意味を受け止めて欲しい。

 エネルギー問題は国策ではあるが、弱者を食い物にし未来の人々にも迷惑をかける原発に関する限り経済以上に人や国の「倫理」と「生き方」の問題として考えなければならない。

(文責:編集人

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論点>福井・大飯原発運転差し止め判決』毎日新聞(06/13/2014追加記事)
東日本大震災を受けて示されたこの異例の判断を、識者はどう受け止めたか。2006年に金沢地裁の裁判長として志賀原発2号機の運転差し止めを命じる判決を出した井戸謙一(弁護士)、原子力ムラからは住田健二(元原子力安全委員長代理)、そして元NHK記者で過去、原子力関連の特番にも出演してきた柳田邦男(政府事故調委員・作家)の3氏が語る。判決文を熟読すれば、誰の目にも住田氏の主張が極めて稚拙で低次元のものであることがわかるというものだ。

大飯原発 運転再開認めない判決』NHK(05/22/2014)

今回の判決についてNHK大阪放送局「かんさい熱視線」(約25分)とテレビ朝日「モーニングバード」(約21分)が特集で取り上げている。

NHK大阪放送局「かんさい熱視線」(05/30/2014)
『判決は何を問いかけたのか~大飯原発差し止め訴訟~』
右下拡大マークのクリックで全画面に

【番組解説】
 今月21日、福井地裁で大飯原発の運転を差し止める判決が下された。
 福島第一原発事故後、原発を運転しないよう命じた初の司法判断だ。
 地震のメカニズムは科学的に解明しきれておらず、福島の事故の原因究明もできていない中、安全性に不安を抱く住民の「人格権」を守るには国の規制をクリアするだけでは不十分と断じた。
 福島の経験を踏まえ、万が一にも深刻な事故が起こらない原発にするにはどうすればよいのか。判決から考える。
NHK番組解説ページより引用。)
テレビ朝日「モーニングバード」(05/29/2014)
『原発再稼働差し止め判決に、再稼働賛成派・反対派は』
右下拡大マークのクリックで全画面に

《参考データ》
関電の主張する大飯原発における地震の基準地振動:700ガル(但し1260ガルまでは耐えうるとしている)
しかし、2008年の岩手・宮城内陸地震では過去最大の4022ガルが観測されている。
福島第1原発を破壊した東日本大震災が最大で2933ガル、兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)では最大900ガル、新潟県中越沖地震では、柏崎刈羽原発では基準地振動(450ガル)のところ1699ガルを観測した。

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そもそも再稼動して本当に安全なのだろうか?
原発設計技術者の後藤政志氏「30項目の安全基準は不十分だがきちんとやることが大事なのに半分も出来てない、本当は何も変わってない。付け焼刃に近い対策すらやっていない。安全の観点からむちゃくちゃで、世界中の笑いものになる。

大飯原発再稼働、「避難路」の問題点
大飯原発の安全性が十分確認されていないことは、もはや周知の事実だ。他にも、周辺の住民が大きな不安を感じているのが、万が一の際の避難路だ。その問題点とは?映像で解説。

官邸前に大飯再稼働反対の万余の声
主催者発表10万人以上。4万5千人が集まった1週間前のデモをはるかに凌ぐ人数が集結!

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